Sant Joan
- la panxa
- 2017年6月21日
- 読了時間: 3分
Sant Joan.
日本で言う夏至です。
バルセロナこの時期夜10時ごろにやっと日が沈むのでいつも時間の感覚がおかしくなっていました。
ここにとってSant Joanは一大イベント。
花火が上がり、お酒を飲み、夜な夜な夏の訪れを祝う。
でも私はこの日が嫌いでした。
バルセロナでは街中どこでも爆竹が鳴り止まないから。
心臓に悪いほどの爆音が街中で響き、大人も子供もそれを楽しむ。
知らない人にとってはテロと間違うのではないかと思えるくらい。
一年前のこの日は、友達とバルセロナから一泊二日で出ようという計画を立てました。
爆竹から逃れるために。
向うはバルセロナから北に位置する石の町、Besalú(ベサルー)。

その日渋滞でバスの到着が遅れて。着く頃にはもう少し薄暗くなってた。
とにかくお腹が減っていた私たちは町の中にあるレストランへ。
爆竹から逃れるはずが、この町でも子供たちが広場で爆竹投げ放題。。
下調べ不足でした。笑

ふらっと入ったレストランのテラス席。
注文したアンコウ、絶品でした。
友達とお喋りしていると、遠くから男性がグラス2つ持って私たちの席へやってくる。
「Feliz Sant Joan!!(サン・ジョアンおめでとう)よかったらどうぞ!」
と私たちにスパークリングワインのcavaをごちそうしてくれる。
びっくりしたけどお祭りごとにはこういうのも珍しくない。
有り難く頂いていると、またその人が来て
「coca(Sant Joanに食べられる甘いパン)もどうぞ!」
と。

嬉しかったし、なんだか申し訳ないなあと。
食後、グラスとお皿を返しに遠くのテラス席に座る彼の元へ。
連れの男性も一緒でした。
おかわりする?僕はワインの卸の仕事をしてるからまだたくさんあるよ。
と。
彼らはSalva(サルバ)とXavi(チャビ)。
サルバは日本に旅行したこともあったから、私たちが日本語を話しているのが聞こえて話しかけてくれたそうでした。
最初は少し警戒しましたが、すぐに打ち解けました。二人とも真面目そうな青年。
「明日この小さな町を巡って終わりなんてすぐ飽きちゃうよ。よかったら僕ら休みだから、車でこの近辺の素敵な場所を案内するよ!ここに11時に集合ね!」
と、お互い連絡先の交換もせず。

翌日の朝、歩いて町を巡る。



穏やかな空気の流れる中に、石がしっかりと佇まいを魅せる。

約束の11時、昨日のレストランに行くとサルバがコーヒーを飲んで待っていた。
チャビとも待ち合わせして地元の人による、観光案内に出る。

崖の上にある小さな町。
一本道の両脇に家が並ぶ。
でも年々崖石は崩れ、いつかは消滅してしまうだろうといわれる場所。

大きな火山口。



山から見下ろす、カタルーニャ。


澄んだ湖、素敵でした。
車の中で日本とスペインの文化についての文化の違いについてはもちろん、この国の歴史や意識、仕事のこと、言葉のことと、話は尽きませんでした。
朝から一日中観光案内をしてくれたサルバとチャビ。
帰りは新幹線の出る駅まで送ってくれました。
本当に楽しかったのと感謝の気持ちでいっぱいでした。
昨日の出会いが無かったら今頃どうしていたのか。
つい昨日知り合った私たちにここまで良くしてくれてどうお礼したらいいのか、と言ったら
「直接返さなくても楽しんでくれて、僕らの好きな場所を好きになってくれて、良い思い出だったとここを思い出してくれたらそれでいい。あの町の青年達はいいやつだったなあ!ってね。」
誰かが誰かにした優しさは巡り巡ってまた誰かの元に辿り着く。
見返りじゃない、建前でもない。
そんな親切が、優しさが、嬉しかった旅。
今、人の優しさに触れることが多すぎて、嬉しくて、そして悩む。
この感謝の気持ちをどう返したらいいんだろうって考えて、出来てなくてまた考えて。
もちろん直接返したいけど、直接じゃなくても巡るものだからと教えてくれた旅が一年前でした。
また優しさが巡って来たら、それは自分も誰かに与えることができている。
かもしれない。